フェルトキーホルダーの作成案内 | 日本キーホルダー工業

フェルトキーホルダーは2020年の秋ごろ最初にリリースをしていました。しかし今年に入ってすぐに貼り合わせをお願いしていた工場が閉鎖してしまったり採用していたフェルト生地が廃盤になったり、そんなこんなで一旦供給ができない状…

フェルトキーホルダーは2020年の秋ごろ最初にリリースをしていました。しかし今年に入ってすぐに貼り合わせをお願いしていた工場が閉鎖してしまったり採用していたフェルト生地が廃盤になったり、そんなこんなで一旦供給ができない状態になっていた難産ともいえるアイテムだったのがフェルトキーホルダーです。

難産だったフェルトキーホルダー

やわらかい素材の風合いが何と言っても特徴のフェルトキーホルダーは2020年秋のリリースと同時に某有名キャラクターもので作成のご依頼をいただきすぐに実用化されました。

そんな出だし好調な中での冒頭のトラブルだったので、出鼻をくじかれた感じもありました。

貼り合わせをお願いしていた工場の閉鎖はやはりこのご時世の影響もあったようです。製造業が直面した2020年からの事態をあらためて実感した出来事でした。そこでフェルト生地の廃盤というダブルパンチだったので、オリジナルフェルトキーホルダーの作成は暗礁に乗り上げてしまいました。

それでも世の中的に要望があることは感じていましたしなんとかしてまた再びフェルトキーホルダーを世に送り出したいと思いフェルト生地の選定から開始しました。依然使っていタイプに色合いが近いフェルト生地でも印刷がきれいに乗らなかったり、発色はよくても毛羽立ちがどうしても抑えられなかったり、コスト的に見合わなかったり・・・、そんな試行錯誤の末一つのフェルト生地にたどり着きました。マーブルフェルトという種類の生地です。

フェルトキーホルダーは昇華転写という印刷方法が用いられて印刷されるのですが、とてもデリケートな印刷方法になります。
ちなみに印刷技術のあれこれれについては詳細に解説した記事があるのでぜひ参考にして下さい。

キーホルダーやその他オリジナルグッズの作成に用いられる印刷技術の話

マーブルフェルトには、そんな昇華転写という印刷技術がきれいな発色で再現するための条件がそろっていました。

生地の印刷というハードルはこうしてクリアできたのですが、次は生地の貼り合わせという課題と向き合うことになりました。

フェルト生地の貼り合わせ加工。その受け入れ先は

フェルトキーホルダーの作成再開に向けて残るハードルはフェルト生地の貼り合わせでした。フェルト生地はそのままでは薄いのでアクセサリーとしてしっかりしたものとする為にはどうしても貼り合わせという工程が必要になります。

またフェルトは昇華転写という熱プレスを必要とする印刷方法で仕上げる為そもそもの厚さも熱プレスを考慮した記事厚にしなくてはいけません。

2020年まではフェルト生地の問屋さんが貼り合わせの工場とやりとりして仕上げてくれていたのですが、2020年の年末のその工場が閉鎖してしまいました。

これが2020年の製造業のリアルと言えばそうだったのかもしれません。

いくつかの工場をあたってみてなんとかフェルトキーホルダーの作成に耐えうる生地厚の圧着を請け負ってくれるところを探しました。ですがその工程を引き受けてくれる工場はなかなか見つかりません。

その結果フェルト生地の貼り合わせは・・・・・・、

自社でやることに決まりました笑。

フェルトの貼り合わせは熱圧着であることはわかっていました。日本キーホルダー工業にも当然熱プレス機はありますから仕入れたフェルトを熱プレスできる接着芯があればできることもわかっていました。ただ、サイズが・・・生地のサイズが大きいために自社で生地の貼り合わせをすることは最後の選択肢にと思っていました。そんな中でいよいよ工場が見つからない、じゃあもう自分達でやってしまおうと。こういう決断ができるのは日本キーホルダ工業の強さかもしれません。様々な製造設備を有しているからこそできることだと実感しました。

なんとしても以前のようにフェルト生地のオリジナルキーホルダーを作成したい。

そんな思いで製造現場では貼り合わせテストを進めていきました。

そして復活したフェルトキーホルダー

こういった紆余曲折を経て、なんどかの試作の結果生まれたのが、

フェルトキーホルダーです。今回採用したマーブルフェルトは以前ものよりも白色度が高く印刷表現がきれいです。貼り合わせも自社でやるようになったことで、結果的には以前のフェルトキーホルダーよりも上質なフェルトキーホルダーをお届けできるようになりました。

やわらかいキャラクターもののグッズとして最適なオリジナルキーホルダーですので、ぜひ一度お試しいただけますと幸いです。

フェルトキーホルダーの作成案内

日本キーホルダー工業では常に試行錯誤を重ね、最高のオリジナルキーホルダーをお届けできるように技術とサービスを磨いています。

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