アクリルパーティションの再利用:アップサイクルに挑む企業の挑戦 | 日本キーホルダー工業

アクリルパーティションの問題 新型コロナウイルスの影響で、アクリル製のパーティションが多くの場所で使用されてきました。これらは主に宴会場などで飛沫防止のために設置されていました。しかし、ウイルスの状況が変わるにつれ、こ…

アクリルパーティションの問題

新型コロナウイルスの影響で、アクリル製のパーティションが多くの場所で使用されてきました。これらは主に宴会場などで飛沫防止のために設置されていました。しかし、ウイルスの状況が変わるにつれ、これらのパーティションは使われなくなり、撤去される運命にありました。
全国で約600万枚ものアクリル板が出回っていると言われていますが、その処理が大きな課題となっています。活用法が見いだせず、廃棄処分する会社が多くある中で、一部の企業が新たな解決策を模索しています。

アクリル:アップサイクルへの挑戦

名古屋市東区にあるグッズ製作メーカー「タイヨー」は、この問題に対して独自の解決策を見つけました。彼らは、アクリルパーティションを再利用し、新たな商品を作ることを試みています。これはリサイクルではなく、”アップサイクル”と呼ばれるプロセスで、既存の材料に新たな価値を付加することを目指しています。回収したアクリルパーテイションはアクリルキーホルダーアクリルスタンドなどのアクリルグッズとして生まれ変わります。

タイヨーの平林康徳社長は、「アクリル板を飛沫防止以外の役目を担えるような製品に作り変えるということも、我々としてはできることなんじゃないかなと」と語っています。アクリル板のアップサイクルには、「回収」「粉砕して成型」、「製品化」という3つのステップが必要で、それぞれに手間とアイデアが必要です。

全国を飛び回るエシカル事業部

この挑戦を任されたのが、「エシカル事業部」部長の伊藤敦さんです。彼は全国を飛び回り、アクリル板を回収しています。伊藤さんは、「(アクリル板の数に)上限があるんですよね。材料がないとものづくりができない。だから、それがなくなっちゃう前に回収したいなという思いはあります」と語っています。

伊藤さんの「回収は時間との勝負」という言葉は、アクリル板の廃棄を検討する会社が多い中、素早く確保する必要があることを示しています。取り引き先に片っ端から声をかける「ローラー作戦」で、在庫があると聞けば自ら車で出向き、安く引き取っています。

アクリルグッズとしての新たなビジネスチャンス

このような取り組みは、廃棄物の有効活用と環境保護に貢献するだけでなく、新たなビジネスチャンスを生み出す可能性も秘めています。アクリルパーティションが新たな命を吹き込まれ、新しい商品として生まれ変わる日が待ち遠しいですね。アクリル板のアップサイクルは、新たなビジネスモデルの可能性を示しており、これからの展開が楽しみです。

アクリルを集めて全国を駆け巡る伊藤さん

伊藤さんは、アクリルパーティションの回収を一人で担当しています。東は千葉から西は福岡まで、全国の会社から回収するのには相当な労力がかかると言います。しかし、伊藤さんは「コロナ禍、我々はアクリルパーティションに守ってもらったわけなんです。捨てられてしまう前に回収をして、ものづくりに使用して、長く使っていただけるものにしたいと思っています。コロナ時代の象徴が形になって残ってるというのもいいかなと」と語ります。

アクリルを使ったアンブレラマーカー

アクリル粉砕工程とその課題

回収したアクリル板を細かくする「粉砕」は次の工程です。この工程では、三重県鳥羽市で海洋ごみ「海洋プラスチック」を回収してアート作品に変えるというユニークな取り組みを行っている会社「REMARE(リマーレ)」に協力を仰いでいます。しかし、アクリル板はプラスチックに比べて硬いため、粉砕機の刃にひっかからないと細かく砕けない可能性があります。

アクリルに含まれる不純物の問題

粉砕工程での課題は、過去に粉砕したプラスチックの細かな破片が機械の奥に残っていて、それがアクリル板に混ざってしまうことです。これにより、製品にした時に、溶け残りや色むらが出る恐れがあります。しかし新たな機械を導入するには、時間的にもコスト的にも厳しい状況です。

防犯砂利としての再生

数日後、その不純物が混ざったアクリルの破片を持ち伊藤さんが向かったのは、愛知県豊川市の自動車部品メーカー「プラセス」です。ここで、アクリルの破片は「防犯砂利」として新たな命を得ました。これは、アクリルの特性を活かした新たな商品開発の一例であり、アップサイクルの可能性を示しています。

これらの取り組みは、廃棄物の有効活用と環境保護に貢献するだけでなく、新たなビジネスチャンスを生み出す可能性も秘めています。アクリルパーティションがアクリルキーホルダーやアクリルスタンド、防犯グッズなどとして新たな命を吹き込まれ、新しい商品として生まれ変わる日が待ち遠しいですね。

引用元:
行き場失ったアクリル板で新商品を…全国駆け回って回収し『防犯砂利』開発 アップサイクルに挑む会社の挑戦

 

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